終わらない、終わりませんよ。論文校正。。
英文で書くということが、ここまで手間のかかるものだとは、、日本語なら書いてから数か月で校正が完了するのですが、英文自体の書き直しと、論理の書き直し。同時発生すると、訳わからなくなります。先生方から投稿前にチェックをいただいています。
私、この時点で英検1級合格してるんですが、このありさま。。科学論文の英語となると、まったく使う英語が違う(つうか只の実力不足)。特に、冠詞。つぎに、表現の適切さ・強度。「通常、この単語は論文では見かけません」いやいや、論文用の単語集から引っ張ってきたんですけど。。そうか、分野が違うと、使われる英単語も違ってくるのか。。
まず、論理。日本語は、主語が省略される場合は前文の主語を踏襲するという特徴があるのだと思いますが、論文では主語を明確に記載するように、指摘を受けました。これ、書き直すんですけど、主語を明確に書くと、やたら文章が長くなる。。
接続詞、文章の前後関係を適切につなぐ接続詞が必要ですが、不自然・不適切の指摘をいただきました。。Therefore,Thus,Hence,As a result, As the resultを使いこなさないといけません。特に、therefore連発で、これはやめろということです。
次に、図表の表題。長くなってもいいので、正確に内容を記載するように指摘を受けました。確かに、日本語だと図表の説明は短いのですが、英文で書くとこれもまた、やたら長い。。レイアウトがくずれる。。
時制。現在形、過去形の時制を使い分ける。実験の条件は過去形。実験で得られた結果も過去形。一般的な事実は現在形。現在完了は、時勢を強調したい場合に使う。未来系は論文の中身を示す文章では使わない。
冠詞。特定できる事柄にはthe、結果が複数ありそのうちの一つを示すならa、内容を示すなら冠詞はつけない。全面的に見直すよう、指摘あり。
挙げていくと、きりがありません。これ、投稿のOKでないんじゃないか。。というわけでもう割り切って、科学論文用の英語の勉強を始めました。最初にやっておくべきでした。
論文によく使われる単語集だとか、使いません。単語だけ寄せ集めても、結局全部書き直しです。よく使われる単語を不自然・不適切に並べても意味がありません。
まず、最初の一冊は読みやすくて良いのですが、下二つは分厚いうえに、日本語がやや読みにくい。しかし、とんでもなく有益な情報です。学術誌の査読を担当している物理学者が著者なので、この人の言っていることは正しいんだ!という確信があります。
ひとまず一冊目、冠詞のミスが日本人の書く論文の中で最も多い。はい!正解です!冠詞を付けるのを忘れないように、大体のケースはtheを付けろ!と社内で聞いたことがありますが、この本においても、判別が困難な場合はtheをつけたほうが無難とのこと。うーん、なんか納得できない。読み込んでいくと、表面的にはわかるのですが、あまり深い納得は得られませんでした。タイトルに「100」を含みたかったのか、無理やり100個のミスを挙げているような書き方という印象も受けました。入門書、という印象です。物足りない。
冠詞用法の方はなかなか読み込んでも理解が追い付かない。。時間がかかります、書いてある内容をかみ砕くまで。しかし、まあとりあえず読んだ時点の知識で、自分が書いた論文の冠詞を一つ一つチェックしていきます。すると、冠詞が抜けている。theをとりあえずつけていたが、aのほうが適切なケースがある。冠詞が不要なところで冠詞が付いている。こういったミスを修正していきます。
特に、ある式から導出される結果が複数あるなら、aなんですが、答えが唯一ではないのにtheをつけているミスが私には多かったです。次に、一般的な事実を示したいのに、theをつけてしまっているミス。ここは冠詞不要の不可算名詞で示すのが正解。これは、序論に複数個所あったミスです。
単語と表現の方は、よく誤用される単語が羅列されていますので、論文の中で使っている単語があったら、適切に使われているか、チェックをしていきます。そこまで致命的な単語はなかったのですが、differentと接続詞にミスがありました。というか、たまに驚くような内容が書いてあります。due to the reasonとか、「researchは不可算名詞として抽象的な意味で使われる。(上記著作から引用)」とか余裕でやっちゃいますね。すごくためになる、というか先生の指摘すら、それおかしいです!と言える知識が得られる。大満足。
そうこうしているうちに、半年が経過。いつになったら投稿できるんだ?上記の本を活用しつつ、論文の校正を進め、なんとか先生方から投稿のOKをいただきました。ここまでがんばって校正して、査読でNGくらったらどうしよう。。もう、別の学術誌に投稿している時間がない。。さあ、査読結果はどうなることやら。。
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