論文ネタを考え、シミュレーションを修得し(おしえてもらった)、シミュレーション結果と実験結果(社内のデータ)を比較して、どうにかネタになりそうな気がしてきたのが、入学してから4か月目のこと。
年末年始の休みの間にかなりのエネルギーをかけてネタ作りを考え、先行調査を継続して、同じ視点で研究テーマを論じている論文がないことを確認(現時点)。夏にむけて論文を書き始め、6月くらいに投稿できれば入学一年以内に一本目の投稿が可能となり、気分的にも大分落ち着くことができそうです。
なーんて最初は思っていたのですが、今度は論文のストーリーが通らない。。ネタはいいんですよ、なんとか耳目を引きそうなタイトルが浮かびましたので。一方で、論文のストーリーをかけるだけの情報量や根拠があるのかというと、そうではない。イントロと結論は書けそう(結論のデータはない)ですが、その途中が書けない。パーツが足りない。
論文の構成は凡そ、
- 前書き
- 実験条件(前提条件)
- 実験結果
- 得られた結果の効果
- 結論
の通りですが、1と5はぼんやり決まった。2-4の中身が薄い。
ちゅーわけで、理論づけが必要ですね。シミュレーションを実施しているのでその方法を書きますが、これはだれでも実施できるように再現性の高さが重要。ある程度細かく書く。
そこで難題なのが3の実験結果。もうシミュレーションをやっていれば、データなんて山のように出てくるわけですよ。そもそもシミュレーションの条件が2に書いてあるので、誰でも試算できる結果を示すわけで、ここでアプローチの特徴が出せなければ、ただシミュレーションして、データを並べて、実験結果と付き合わせて、はいできました!となるのですね。これ、アプローチに独創性はあるのでしょうか。。
ここでウンウン悩んだわけですね。1と5をぼんやり決めるのにもさんざん悩んだのに、3の実験結果をどう示すかを次に悩んでいるわけです。またいつもの「これって当たり前だよなあ」が頭をぐるぐるとよぎります。ここでも、思考の整理学というか、思考を鈍化させることが必要だったようです。
そうです、ポイントは実験結果の内容ではなく、課題の指摘だったのです。当たり前の課題をまえがきで指摘しているから、それに対する評価の内容も当たり前だったのです。つまり、元が甘かった。
課題となるポイントを5段階以上、深堀するのです。わたしは3段階目くらいで止まっていて、課題が一般的過ぎました。そのため、それに対するアプローチも一般的だったのだと思います。さらに深くて良いのです。課題を徹底的に深堀して、4の実験結果で汎用的に戻すのです。これがキモ、というか本当に大変な作業。
私の場合、これこれの特性について改善させることが重要。という当たり前のところからスタートしていたのですが、それらの現象をさらに評価すると、これこれの特性の「ここの部分」が「この理由」でこうなっていることが原因。だから、この部分をさらに「こうやって評価」して(アプローチの独創性)、この物理を理解できれば、こんな形で応用できます!というのがストーリーになるのでした。
とにもかくにも、深く考える、何度も考え直す。これを収斂思考(垂直思考)とすると、論文の中ではこれらを生かした拡散思考(水平思考)も必要で、これらをうまく統合するのに思考の整理学の思考の鈍化というのが、自然に行われているわけです。
でも、しっかり考えないで、忘却してもなにも生まれてこないので、ここは注意のすべきところです。もうこれ以上、何も出ませんよ~というところまでいって、諦めムードにならないと、良いアイデアはでてこないものなのだなあと実感しました。
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