2022年10月14日金曜日

論文ネタにつながらない

 社会人である以上、会社での業務とまったく違う内容で研究を進めて論文を書くことは不可能に近い。つまり、業務と論文テーマを一致させることが論文を書くことの前提条件になる。


そうはいっても、全然論文ネタにつながる業務などしていません。新規性?有用性?普段から狭ーい範囲でしか業務をしていないのに、そんな広範囲に役立つことなど書けません。


そもそも技量はどうなのよ?論文を書く普通のフローは、

  • シミュレーションをする
  • 試作をする
  • 評価をする
  • シミュレーション結果と評価結果を比較する
  • 得られた知見を論文にまとめる
というのが、一般的だと思うのですが、

ここで試作をする、評価をする というのが許されないのですね。業務に関係すれば良いのです。論文を書くためだけに、試作を行う、評価をするというのはだめなわけです。これらは業務の中で実施されるべきで、そのための費用も時間も捻出できません。

つまり、やはり業務と論文テーマを一致させる必要があるのですが、直感的に無理。新たなテーマのために、お金をかけるのも不可。じゃあどうすんのよ?というのが最大の難関なわけです。しかしここでひとつだけ出来ることがあります。それはシミュレーションです。

シミュレーションはいくらやっても時間さえ作れれば、お金はかからないわけで、このために業務をすることはある程度許可されるわけです。っつうわけでシミュレーションをしよう!と思うわけですが、

シミュレーションの技量もないし、なにを計算すればいいんじゃい!というのが最初の感想です。つまり、八方ふさがり。

しかし、シミュレーションからなにかしらネタを出さないと、何も始まらないという直感のもと、社内の専門家にお願いして、やりかたを伝授していただいたわけです。彼らにとって業務範囲外ですので、必要最小限のご協力にすべきですが、かなり何度もいろいろとご教示いただきました。。ほんとうにありがたい。

っつうわけで、なんとかシミュレーションを、足元がおぼつかないですけれども始めることができて、なにか新規性がでないかなとシミュレーションのパラメータをいじくりながら考えてるわけですけれども、これがまたでないでない。

なんかあたりまえだよなあ、これって意味ない気がするなあ。そんなことの繰り返しで時間だけが過ぎていくという焦り。ここで大事だったのが、思考法。というか、およそフレームワーク。つまり、視点を変える作業です。どこからか検索して持ってきたのですが、ほぼ論文のイントロを書く順番です。


  1. 何が問題か
  2. なぜそれが重要で興味深いのか?
  3. なぜそれが難しいか?
  4. なぜ今まで解決できなかったか?
  5. 自分のとったアプローチと得られた結果の重要な点は何か?

上記を、大体30-40回くらい考え直して、途中若干諦めかけるんですけど、ふとした時に「あ、この視点はありか」というのが下りて来たんですね。つまり、「アイデアのつくりかた」や「思考の整理学」で書かれている、深層意識でのパズルのピースの組み合わせ、もしくは忘却の加速というものが、アイデアを持ってきてくれたわけです。

こう考えると、やっぱり新規性や独創性と言ったアイデアを考え出すには少なからず時間がかかるということと、無意識下でも考えが進むように、何度も真剣に考え直すという行為が必要な気がします。





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