なにはともあれ、無事に卒業できました博士課程。
卒業式はコロナ対策ということもあって、時短とのことです。うーん、そっちのほうが助かる。だらだら一人一人に卒業証書渡すのは耐えられん。でも、自分としてはせっかくなので、高校生の時のように受け取りたい。
などという都合の良い妄想をしつつ卒業式行きました。秋卒業(9月)ということもあって、ほとんどが博士課程の卒業者。全部で30人いないくらいです。あ、これは一人一人卒業証書渡すパターンだな。
よーくメンツを見てみると、8割方留学生の模様。日本に留学に来て、博士課程を取得したのか、、これはかなり難易度高いぞ。と思いながらもぞろぞろと卒業式の会場へ。
すると、学部長から各学部のトップがご参列。国旗もある。これ、卒業者の出身国すべての国旗が掲げられているということですね、やるなあ国立大学。
席について待っていると、卒業証書の受け取り方のご説明が開始。ここでいったん止まって、礼をして、ここでも止まって礼をして、一歩前に出て~、、
おいおい無理だろこれ、留学生に。
多分というか、絶対伝わっていない日本の伝統をたった一回の説明で完了し(私も覚えたか怪しい)、さあ準備万端!卒業式の始まりです!
ありがたい祝辞をいただき、これからの世の中は不確実な社会だ~というお先真っ暗な事実を述べて頂いた後、卒業証書を受け取ります。
、、、
あちゃー、留学生、そこお辞儀せんと。
まあそんなことを気にしている人は全くいないのですが、先頭を日本人にして、あとは前の人を見て倣ってやってくれのほうがうまくいきますがな。まあ、順番は別の理由で決まっているんでしょうけど(入学年度順とか)。
さて、いよいよ工学部、博士課程卒業者。どうやら横並びで座っているようですが、驚いたことに三人しかおらん。科学立国ジャパーンはどこいった?中国人の留学生(他学部含む)より全然少ないじゃん。
そうこう思いながらも、自分の番です。儀式的なものは当然パーフェクトにこなして、「これがジャパニーズ、卒業証書の受け取りじゃ!」とか内心思っているわけですが、二十年ぶり以上の卒業証書の受け取り。感動します。ありがとう学長殿。そして、自分。よくやった。
卒業式が終わった後は、流れ解散なのですが、学長が残ってくれて、記念撮影大会が勃発。学長エライ人気者やん、というか私も撮りたいです、お願いします。というわけで、記念写真を学長と撮りました(別の意味で卒業の証拠)。
さて、卒業証書も受け取り、晴れて工学博士です。卒業証書を受け取ったからといって、何も変わっていはいませんが、変わったのは査読を潜り抜けたという実績と研究ネタを一から創出し、論文発表にこぎつけたという経験でしょう。
博士の学位はこれらを証明するものになるかと思いますが、経験があるからといって、他人の役に立たなきゃ意味がありません。今後の論文執筆活動や、他の人の論文査読などに能力を発揮していかないと、取得した意味が発揮されないのですね。そんなチャンスあるかな~。
そして次回の出社時に、会社へご報告。卒業証書のコピーを提出して、社内手続きを完了。どうやら表彰の対象になるらしい。こっそりやりたかったのに、おおっぴらに発表されるんかい!まあ、どちらでも可ですが。
国内では博士課程の威力は高くないのですが、海外では高い感触。しかし、名刺にかかなきゃわざわざ「わたしは博士です。」などとは言わず、とはいっても名刺のやりとりって直接会わない限り、あんまりしないですよね。コロナ環境下で多い海外との電話会議でわざわざ自分の名前の前に、「Dr.」なんて書いたら「コイツずいぶん主張してくるな。。」とか思われそう。つうか、書かない。
というわけで、えらいがんばってそれなりの経験も得られた工学博士への挑戦でしたが、その恩恵に与かるのはずいぶん先のこととなりそうです。とりあえず、寿司屋にパフェでも食べに行くか。