2022年10月22日土曜日

投稿先を検証する(8か月経過)

 学術論文を書いて、査読を通さなければ博士論文は書けませんから、投稿先を決める必要があります。関連分野の学会誌を総ナメして、はっきりとしたことはわかりませんが、難易度順に並べるという作業をしました。この時、参考にしたのはIF(インパクトファクター)なのですが、これもどの程度信憑性があるのか、わかりません。


一応やる気のある博士課程の学生ですから!難しいとされる学会誌に論文を通すことをまずは考えるわけです。するとまあやっぱり、米国の学会誌になりますよね。


投稿要綱を読みます。

ページ数の限度、フォーマットなど、基本的な内容を理解して、まあこれだとあれだ。査読が通らなくて、別の学会誌に投稿するとなるとフォーマットから見直しになるのか。。と思ったわけですけれども、この時点では査読が通らないなどとは思ってもいないわけで、なぜかというと、査読をきちんと通すくらいのクオリティの論文と研究をすればいい!それでこそ博士課程だ!とも思っているわけですが、


そうは問屋が卸さない。


そもそも、自分で書いた論文を査読してもらうという経験が無い中で、一番アクセプト率が低い論文誌に投稿して、返送され、博士課程が延長!ということにはしたくないわけです。延長させるくらいなら、何が何でも査読を通す。そのためには、学会誌のレベルは問わん!というスタンスに後日変わっていくわけですが、なにはともあれ、今は投稿先を決める作業。後の祭りですが、博士課程要件の論文2件について、どの学会誌ならば良いという明確な線引きはありませんので(分野も学会誌も多すぎる、ハゲタカジャーナルはダメ)、念のため権威のある学会誌に投稿をすることに決めました。


まずは書いた論文がどの程度の期間で、何人に査読され、どのようなフィードバックを受けるのか?査読者の指摘はどんな内容なのか?その結果判明する今の実力は如何ほどなのか?不安半面、楽しみ半面。いずれにせよ、年齢など関係なく、査読というシステムの中で、自分の論文の価値というものが判断されますので、まずはもう、やりきるしかない。そのためには目の前のことに尽くしつつ、たまに忘却して、視点を上げて、見直して、そして論文を書く。書き直す。という努力の結晶が、論文になるのだと思っています。


論文に努力賞はありませんから、とにかく、考えを極めるしかない。狭い分野で良いので。と心の状況はこんな感じなのですが、そんなものは評価されませんので、まずは投稿先の狙いを定め、論文のイメージを固めていきました。


2022年10月21日金曜日

シミュレーションが動かない!(6か月経過)

 よっしゃネタも大体決まったぜ、じゃあまずはシミュレーションをして、妥当性を検証しよう!と思ったのですが、専門外のシミュレーションなんか動かせませんし、プログラムも書けません。。そこで、ここは社会人のネットワークを生かして社内の専門家に教えを乞うわけでございます。


とにかく忙しい中、業務外の、しかも他人の博士課程という、教えても何の足しにもならんことをお願いすることになるのですから、質問する前に、本当に自分の力でできないのか、何が分からないのか、出来る範囲で自分で試したか?などと、自分なりにやれることをやってから、質問をすることを心掛けました。そうでないと、迷惑ですしね。自分のためにもならないと。


とはいっても、最初はいいですよ、最初は。だって基本的なやりかたとか、明らかに誤りだと分かる間違いをするわけですから。そうではなくて、自分なりにプログラムを書いていって、あれ?なんだこれ?となったときに、いくら専門家でも他人の書いたプログラムを理解するのは骨が折れるわけです。本当に申し訳ない、、でも本当に分からない。。ここでもう1週間も詰まっているからどうにか見て頂けませんか?という交渉が何か月か続きました。


この間、当然研究は進んでいませんから焦ります。マトリックスでパラメータを振って、形状の妥当性を検討して、そこに時間をかけたいのに、そのプログラムが出来ていないので、全然進まないのです。焦る焦る。しかし、プログラムは動かない。いくらやってもエラーで止まる。わけがわからない数値が出てくる。あれ?さっきまで上手くいってた箇所までおかしくなった!ともはや阿鼻叫喚・地獄絵図に陥ってしまいました。。


というわけで、シミュレーションを一から理解するところから始まります。。急がば回れ。英語の説明書(1000ページ以上)を頼りに、自分の書いたコードのどこがおかしいのか、そもそも使おうとしている解法はなんなのか?その根拠となる論文はどれか?など、前提条件をとにかく確認しまくりました。すると、やっぱりとんでもないミスに気付くわけですね。交流モードで解きたいのに、直流モードを指定していたり。データが描画されない!と思っていたら、出力のコードが抜けていたり。挙句の果てには、「え、これ前段の計算モデル読み込んでなくね?」というもはやシミュレーションどころではない騒ぎが自分一人の中に発生したわけです。これ、本当に一歩一歩進んでいかないと、全然自分が思ったようなシミュレーションができません。とにかく大変、マニュアルが英語だし。該当箇所を探すのも大変だし。


この時期は本当にダークゾーンで、計算したくてもできない。いくらやっても進まない。という暗黒期でした。ようやく、基本となるプログラムが書けたのは、入学してから9か月目ということになるのです。


2022年10月15日土曜日

イケる気がする(4か月経過)

 論文ネタを考え、シミュレーションを修得し(おしえてもらった)、シミュレーション結果と実験結果(社内のデータ)を比較して、どうにかネタになりそうな気がしてきたのが、入学してから4か月目のこと。


年末年始の休みの間にかなりのエネルギーをかけてネタ作りを考え、先行調査を継続して、同じ視点で研究テーマを論じている論文がないことを確認(現時点)。夏にむけて論文を書き始め、6月くらいに投稿できれば入学一年以内に一本目の投稿が可能となり、気分的にも大分落ち着くことができそうです。


なーんて最初は思っていたのですが、今度は論文のストーリーが通らない。。ネタはいいんですよ、なんとか耳目を引きそうなタイトルが浮かびましたので。一方で、論文のストーリーをかけるだけの情報量や根拠があるのかというと、そうではない。イントロと結論は書けそう(結論のデータはない)ですが、その途中が書けない。パーツが足りない。


論文の構成は凡そ、

  1. 前書き
  2. 実験条件(前提条件)
  3. 実験結果
  4. 得られた結果の効果
  5. 結論
の通りですが、1と5はぼんやり決まった。2-4の中身が薄い。

ちゅーわけで、理論づけが必要ですね。シミュレーションを実施しているのでその方法を書きますが、これはだれでも実施できるように再現性の高さが重要。ある程度細かく書く。

そこで難題なのが3の実験結果。もうシミュレーションをやっていれば、データなんて山のように出てくるわけですよ。そもそもシミュレーションの条件が2に書いてあるので、誰でも試算できる結果を示すわけで、ここでアプローチの特徴が出せなければ、ただシミュレーションして、データを並べて、実験結果と付き合わせて、はいできました!となるのですね。これ、アプローチに独創性はあるのでしょうか。。

ここでウンウン悩んだわけですね。1と5をぼんやり決めるのにもさんざん悩んだのに、3の実験結果をどう示すかを次に悩んでいるわけです。またいつもの「これって当たり前だよなあ」が頭をぐるぐるとよぎります。ここでも、思考の整理学というか、思考を鈍化させることが必要だったようです。

そうです、ポイントは実験結果の内容ではなく、課題の指摘だったのです。当たり前の課題をまえがきで指摘しているから、それに対する評価の内容も当たり前だったのです。つまり、元が甘かった。

課題となるポイントを5段階以上、深堀するのです。わたしは3段階目くらいで止まっていて、課題が一般的過ぎました。そのため、それに対するアプローチも一般的だったのだと思います。さらに深くて良いのです。課題を徹底的に深堀して、4の実験結果で汎用的に戻すのです。これがキモ、というか本当に大変な作業。

私の場合、これこれの特性について改善させることが重要。という当たり前のところからスタートしていたのですが、それらの現象をさらに評価すると、これこれの特性の「ここの部分」が「この理由」でこうなっていることが原因。だから、この部分をさらに「こうやって評価」して(アプローチの独創性)、この物理を理解できれば、こんな形で応用できます!というのがストーリーになるのでした。

とにもかくにも、深く考える、何度も考え直す。これを収斂思考(垂直思考)とすると、論文の中ではこれらを生かした拡散思考(水平思考)も必要で、これらをうまく統合するのに思考の整理学の思考の鈍化というのが、自然に行われているわけです。

でも、しっかり考えないで、忘却してもなにも生まれてこないので、ここは注意のすべきところです。もうこれ以上、何も出ませんよ~というところまでいって、諦めムードにならないと、良いアイデアはでてこないものなのだなあと実感しました。

2022年10月14日金曜日

論文ネタにつながらない

 社会人である以上、会社での業務とまったく違う内容で研究を進めて論文を書くことは不可能に近い。つまり、業務と論文テーマを一致させることが論文を書くことの前提条件になる。


そうはいっても、全然論文ネタにつながる業務などしていません。新規性?有用性?普段から狭ーい範囲でしか業務をしていないのに、そんな広範囲に役立つことなど書けません。


そもそも技量はどうなのよ?論文を書く普通のフローは、

  • シミュレーションをする
  • 試作をする
  • 評価をする
  • シミュレーション結果と評価結果を比較する
  • 得られた知見を論文にまとめる
というのが、一般的だと思うのですが、

ここで試作をする、評価をする というのが許されないのですね。業務に関係すれば良いのです。論文を書くためだけに、試作を行う、評価をするというのはだめなわけです。これらは業務の中で実施されるべきで、そのための費用も時間も捻出できません。

つまり、やはり業務と論文テーマを一致させる必要があるのですが、直感的に無理。新たなテーマのために、お金をかけるのも不可。じゃあどうすんのよ?というのが最大の難関なわけです。しかしここでひとつだけ出来ることがあります。それはシミュレーションです。

シミュレーションはいくらやっても時間さえ作れれば、お金はかからないわけで、このために業務をすることはある程度許可されるわけです。っつうわけでシミュレーションをしよう!と思うわけですが、

シミュレーションの技量もないし、なにを計算すればいいんじゃい!というのが最初の感想です。つまり、八方ふさがり。

しかし、シミュレーションからなにかしらネタを出さないと、何も始まらないという直感のもと、社内の専門家にお願いして、やりかたを伝授していただいたわけです。彼らにとって業務範囲外ですので、必要最小限のご協力にすべきですが、かなり何度もいろいろとご教示いただきました。。ほんとうにありがたい。

っつうわけで、なんとかシミュレーションを、足元がおぼつかないですけれども始めることができて、なにか新規性がでないかなとシミュレーションのパラメータをいじくりながら考えてるわけですけれども、これがまたでないでない。

なんかあたりまえだよなあ、これって意味ない気がするなあ。そんなことの繰り返しで時間だけが過ぎていくという焦り。ここで大事だったのが、思考法。というか、およそフレームワーク。つまり、視点を変える作業です。どこからか検索して持ってきたのですが、ほぼ論文のイントロを書く順番です。


  1. 何が問題か
  2. なぜそれが重要で興味深いのか?
  3. なぜそれが難しいか?
  4. なぜ今まで解決できなかったか?
  5. 自分のとったアプローチと得られた結果の重要な点は何か?

上記を、大体30-40回くらい考え直して、途中若干諦めかけるんですけど、ふとした時に「あ、この視点はありか」というのが下りて来たんですね。つまり、「アイデアのつくりかた」や「思考の整理学」で書かれている、深層意識でのパズルのピースの組み合わせ、もしくは忘却の加速というものが、アイデアを持ってきてくれたわけです。

こう考えると、やっぱり新規性や独創性と言ったアイデアを考え出すには少なからず時間がかかるということと、無意識下でも考えが進むように、何度も真剣に考え直すという行為が必要な気がします。





2022年10月9日日曜日

ワクワクな必修授業

 大学の講義に参加するなんで、何十年振りでしょうか?


当然ですが、修士課程を修了した人や、海外の留学生などと一緒に授業を受けるわけで、久しぶりに学生気分を味わえるわけです。いやはや楽しみ。


しかも授業は土日開講なので、平日仕事を休んで参加する必要もなく、悠々と授業に参加できるわけです。一部の必修授業はビデオを見テレポートを書くだけですので、ここでは割愛です。


そんでまあ、授業に参加するのですけれど、半分くらい留学生、半分は日本人でしょうか?全部で30人くらいです。先生も日本語で説明した後にその半分以下の情報量の英語で説明してくれます。これって、留学生すごく不利じゃない?一方の説明資料は、日本語と英語の併記。まあ読んで分かれ、と。


たまに先生から指されたりもしますが、日本人は日本語で、留学生は英語で答えると言った形式になっていました。いやあ楽しいですねえ。


確か、災害に関するリスクマネジメント的な授業だったのですが、日本人は災害に対する意識は高いと思っているのですが(防災訓練をよく実施するし)、留学生はどうでしょうか?東日本大震災の写真や動画などを見て、ショックを受けている様子も受け取れましたが(押し寄せる津波と押し流される家屋)、逆にアジア諸国のインフラの整っていない具合に私は衝撃を受けました。え?雨降っただけで川が氾濫すんの?あぶなくて住めないじゃん(日本人感覚が発動)。


そういうわけで、博士課程の必修授業で異文化を体験することが出来、なかなか楽しかったのですが、レポートですよレポート。これが私に届かなかったのです。正しくは、私が自分の学内のメールアドレスを確認しなかったので、課題の存在に気が付かなかったということですが、ショックでした(自業自得)。。


レポートは、課題が英語で書かれていて、英語で回答するような形です。英検2級くらいの読解力があれば問題なく、課題は理解できる内容だったと思います。当然、友達などクラスにおりませんので友人と事前に答え合わせなどできないわけです。ちょっと自信がないところもありましたが、きちんと調べて回答して、事なきを得ました。


授業に参加されている方々は、工学部以外の方もいらっしゃるので会話が結構新鮮です。そうですよね、会社にいるだけでもうほとんどが工学部あがりの技術者なわけですから、たまにこういうところにきて、理系以外の人の会話を盗み聞きしていると、、「論理的じゃねえな」とか思っちゃうわけですよ。ああ、理系の弊害。つまらないよ人生。素直に感情で受け取る練習が必要。


というわけで、博士課程の必修授業は特に問題なく(レポートの件を除く)、授業に参加して、課題を提出し、単位を取得しました。





2022年10月8日土曜日

何はともあれ、先行調査

 博士課程取得にあたり、難関は査読付き論文の掲載許可です。


査読の条件は、論文誌毎にどのように判定を行うか、その判定基準が公開されている場合もありますが、通常は新規性、有用性、創造性などが判定されるようです。わたしが論文の書き方で参考にしたのは、こちらの特集解説です(「論文の書き方と発表の仕方」阿部 重夫)。現在、無料で閲覧できます。


こちらの論文では、新規性と有用性について説明がなされており、新規性を示すには何が新しいかを論文で示すこと。有用性については従来手法と比較し、どのように改善されたかを示す必要がある、ということです。研究を始める前にこれらを意識しておく必要があると思いました。


よし!じゃあ新規性を持たせるために目新しい研究をするぞ!と意気込むのですけど、「従来にない手法である」ことを示すには、これまでの研究対象における論文を読み込まないと、「それ、ここに書いてあるから新規性ないよ」と論文投稿後に指摘されても困るわけです。これをやっちまったら博士の期間延長が確定です。


よし!じゃあ論文を読み込むぞ!とIEEEやらCiNiiやらで研究対象を名前を打ち込んで検索するんですけど、数百件出てくるわけですね。。あちゃーこりゃいかん。研究を始める前に、研究テーマが絞れない。。研究対象となる、例えば名称で検索すると、かなりの数の論文が出てきて、すごく大変です。そこに少し、テーマを絞って検索すると、ヒット数が減って、多少は楽になりました。しかし、ここで論文が漏れていたら結果は同じ(査読者「何で同じことやってんの?」)。。論文を書きつつ、先行文献で内容がかぶっていないか、並行してチェックも必要です。こりゃ大変だ。


最終的にチェックした論文の数は、129件。諦めて、片っ端から読んでいきます。すると、やろうとしている研究テーマに近い論文は10数件しかないことが分かりました。ここから差別化をして、新規性を出せれば良いわけですね。よし、じゃあがんばろう。


どう頑張っても差別化できない論文は、結果的にリファレンスとして論文に記載しました。この論文ではこういっているが、これこれが理由だから、、というやつです。


これ、新規性について簡単に書いていますが、新規性を指摘するために半年間は悩みました。。結果的に、論文の中では「これまで報告例がない」と記載して、新規性をアピールしたのですが、こんなのぜーんぜん最初は思いつきませんでした。


方法論の話になるとややこしいのですが、まあやったことは単純で何回も考え直すというやつですね。外山滋比古(著)「思考の整理学」でいう、思考の鈍化というやつでしょうか。かなりテーマを絞らないと新規性が出せなかったのですが、それを広い分野に適用できますという有用性をも出すには、収斂思考(本質を1つに絞る)と拡散思考(本質を絞らない)という異種の考え方を同時並行に行って、矛盾が無いように並べないと説明になりませんから、、ここがネタだしの中で大変でした。言い方を変えれば、垂直思考と水平思考など、呼び方は何でもいいのですが、とにかく時間がかかるものだと思います。


何はともあれ、研究テーマがぼんやりとでも決まったら、次はデータの取得です。データの取得は研究計画の作成でしょう。データを取りながらも、新規性と有用性については常に意識しながら、何が論文の価値なのかを考えながら、研究を進めることがキモです(今だから言えること)。



2022年10月7日金曜日

入学式に行ってない

 それは当然学生ですもの、入学式はありますわな。


しかしこちとら本当は社会人。高校上がりの学生に混じって入学式に出るのは若干の抵抗があるのです(おそらくわたしだけ)。というわけで、この若干の抵抗と仕事の忙しさにかまけて入学式に出なかったんですね。まあ、絶対に参加しなければならないものでもないと連絡を受けていましたし、書類も別送されてくるので、すっぽかしたわけです。


これがまた、大失敗。


まさかまさかですよ、このせいで博士課程卒業に必要な必修科目を落としてしまうことになるとは思ってもいなかったわけですよ。


なんで落としたかというと、


大学のEメールアドレスなるものを知らなかった。ということなんです。


入学してから半期を過ぎてからですが、このEメールアドレスに必修課題のレポートが届いていたんですね。いやいやそんなの知らないよ。一人一人にEメールアドレスが割り当てられていたのは知っていたけど、わざわざそんなの使わないよ。


先生「課題は後で連絡します。」ってまさか個人のEメールアドレスにくるんかい。同科目の別先生は、掲示板に投稿してくれて、Eメールを確認せずとも課題があることを認識できたんですが、これはあかん。わからん、つうか知らんかった。


しかも、課題締め切りを過ぎた次の日にわざわざ「課題の提出がなかったため、単位は取得できません」とメッセージが来ている始末。これがわかったのも、成績表に「不合格」と記載があったからです。博士課程の必修科目なのに、これで学位修得できないとかあってはたまらん!まあ、チャンスは3回あるので、一度ミスったからといって、どうというわけではないのですが、精神的に堪える、いやいや成績表に「不合格」をいれたくなかった。。


というわけで、入学式に出席せずに、必修科目に「不合格」がついた話でした。ああもう、がっかり。クリーンシート(全部A)を目指していたのに、なんで不合格やねん。ただのアホやん。


次の年にちゃんと単位は取得しました。授業には出席していたので、先生も「授業の出席は不要です、レポートを提出してください」と言ってくださいました。



2022年10月1日土曜日

口頭試問(入学前)

 社会人博士課程に入学する前に、受け入れ先の教授と面談を行い、その後口頭試問という入学試験に臨みます。30分間程度、実施したい研究内容について説明を行い、入学可否を判断されるということですが、おそらく、受け入れ先の教授が入学可能と判断していれば、ここで門前払いされることはないでしょう。


このために所定の書類を準備し、大学の事務に提出済みです。大学院時代の成績表を大学から取り寄せ済み、修士論文も製本されたものをPDF化して、提出しています。それらの書類が印刷され、審査員の先生方に配られております。修士論文は目も当てられない出来なので、、頼むからスルーしてくれ~~。


説明は、教授6人に対して実施しました。主担当、同じ研究グループ、指導教員グループです。内容は、会社で実施している内容がベースとなりますので、資料も半分はあり合わせで、オリジナルの内容は研究内容と研究計画くらいです。


ここで指摘を受けた内容は、

  • 従来の延長線上でない研究であること(これこれをやってできた!だけではだめ)
  • 仕事と二足の草鞋になるため、計画通り進めることができるか、難しい可能性があること

一つ目に関しては、査読付き論文を2件通して博士論文の内容に加えるので、修了要件の一部であることは理解済です。例えば、査読なしの学会論文への投稿は修了要件としてカウントされないということです。ハゲタカジャーナル的なものに掲載してもダメよということですね、他分野の人には実績が分かるようにきちんとした査読システムを有する学会誌への投稿を勧められました。


二つ目に関しては、全くその通りで計画通り3年間で卒業したいのですが、できるかどうかは現状全く不透明で、一番不安な点です。何分、どの程度の品質が査読付き論文に要求されるのかが分かっていませんから。まずは一本目の投稿に集中、そこでアクセプトされれば、経験ができて、二本目の論文もどこまで品質を上げれば良いかが分かるというものです。


しかしまああれですね、学術的なことをさっぱり忘れていますねコレ。試験中、アカデミックな質問を受けましたが、答えられませんし、論理的に説明は出来ても根拠を理論的に説明する力が弱いっちゅ―ことです。会社では、数式で説明しても、受けが悪いのですが、大学では理論を提示して、どの程度まで応用できるかが焦点となりますので、そこが違いでしょうか、学ぶべき点です。積分どうやるんだっけ?


というわけで、口頭試問完了後、少し待ってから合格(入学可)とのご連絡をいただきました。入学はウェルカムでしょうが、卒業は修了要件を満たすかどうかだけですので、さあがんばっていくぞ!という気合を入れていましたが、まさかここで必修単位を落とすという目も当てられない惨事が起きるとは思ってもいないのでした。。